住宅ローン控除 シミュレーション【2026年版】|省エネ基準適合は1,000万円下がりました

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住宅ローン控除 シミュレーション【2026年版】|省エネ基準適合は1,000万円下がりました

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この記事でわかること
  • 2026年入居から、省エネ基準適合住宅だけ借入限度額が3,000万円→2,000万円に下がりました。13年の控除は273万円→182万円です
  • 2028年入居からは省エネ基準適合が対象外になります(建築確認の時期による経過措置あり)
  • 借入3,000万円では長期優良もZEH水準も同じ242万円。年末残高が限度額に届かないため、区分が効きません
  • 借入2,000万円以下なら、住宅の区分による差はゼロです
  • 控除は納めた税金が上限。長期優良を使い切るには所得税21.75万円が必要で、源泉徴収票で確認できます
  • グレードの高い住宅ほど、繰り上げ返済で失う控除が大きくなります(長期優良20.0万円 vs 省エネ適合0.8万円)
目次

結論:2026年入居から、省エネ基準適合住宅だけ1,000万円下がりました

住宅ローン控除の計算ツールは各社が用意していますが、その前に自分がどの区分に当たるかを確認しないと、出てくる金額が大きくずれます。

2026年(令和8年)入居から制度が変わりました。

住宅の種類 2024-25年入居 2026-27年入居 2028-30年入居
認定長期優良・低炭素 4,500万円・13年 4,500万円・13年 4,500万円・13年
ZEH水準省エネ 3,500万円・13年 3,500万円・13年 3,500万円・13年
省エネ基準適合 3,000万円・13年 2,000万円・13年 対象外
その他住宅(新築) 対象外 対象外 対象外

※借入限度額。カッコ内の子育て世帯等の上乗せは後述します

下がったのは省エネ基準適合住宅だけです。 認定長期優良・低炭素・ZEH水準は据え置きで、2028年入居からは省エネ基準適合が対象外になります(経過措置あり。後述)。

借入限度額 × 0.7% が年間の控除上限なので、省エネ基準適合住宅の控除は年間最大21万円 → 14万円、13年の合計で273万円 → 182万円に減りました。

計算ツールが教えてくれないこと

「住宅ローン控除 シミュレーション」で検索すると、イー・ローンや価格.comなど計算ツールが並びます。どれも正確です。

ただ、入力する前に決まっていることがあります。

  • 自分の住宅がどの区分なのか
  • その借入額だと、区分の違いが金額に出るのか
  • 控除を使い切れるだけの所得税を納めているのか

この3つで答えが変わります。順に計算します。

控除額は3つの数字の「いちばん小さいもの」

まず仕組みです。控除額は次の3つのうち最も小さい額になります。

  1. 年末ローン残高 × 0.7%
  2. 年間控除限度額(借入限度額 × 0.7%)
  3. 実際に納めている所得税 + 住民税(上限9.75万円)

多くの人が①と②だけで考えますが、③で頭打ちになることがあります。 これは後ろの章で扱います。

適用の要件

項目 内容
合計所得金額 2,000万円以下
床面積 50㎡以上(1/2以上が居住用)
返済期間 10年以上
入居 取得から6か月以内、各年12月31日まで居住

返済期間10年以上は見落としやすい要件です。繰り上げ返済で返済期間を10年未満に縮めると、残りの控除がすべて失われます。

子育て世帯等は上乗せがあります

次のいずれかに当てはまる人は、借入限度額が上がります(入居年の12月31日時点で判定)。

  • 40歳未満で配偶者がいる
  • 40歳以上で、40歳未満の配偶者がいる
  • 19歳未満の扶養親族がいる

2026-27年入居の上乗せ後の限度額です。

住宅の種類 一般世帯 子育て世帯等 13年の差
認定長期優良・低炭素 4,500万円 5,000万円 +46万円
ZEH水準省エネ 3,500万円 4,500万円 +91万円
省エネ基準適合 2,000万円 3,000万円 +91万円

ただし床面積40〜50㎡の住宅は、2026年1月1日以降の入居ではこの上乗せが使えません。

借入3,000万円で、いくら戻るか

いちばん聞かれる形で計算します。借入3,000万円・35年・金利3.83%(フラット35 2026年10月)・2026年入居の場合です。

住宅の種類 一般世帯 子育て世帯等
認定長期優良・低炭素 242万円 242万円
ZEH水準省エネ 242万円 242万円
省エネ基準適合 182万円 242万円
その他住宅(新築) 対象外 対象外

ここで気づくことがあります。

借入3,000万円では、長期優良もZEH水準も同じ242万円です。

理由は①の「年末残高 × 0.7%」です。13年目の年末残高は2,313万円まで減っており、長期優良の限度額4,500万円にもZEH水準の3,500万円にも届いていません。 限度額が効かないので、どちらも「残高 × 0.7%」で決まり、結果が同じになります。

差が出るのは省エネ基準適合の一般世帯だけです。限度額2,000万円が効いて182万円で頭打ちになります。

借入額が小さいほど、住宅の区分は関係なくなります

同じ計算を借入額別に並べます(一般世帯・13年合計)。

借入額 長期優良 ZEH水準 省エネ適合 差
1,500万円 121万円 121万円 121万円 0円
2,000万円 161万円 161万円 161万円 0円
2,500万円 202万円 202万円 181万円 20万円
3,000万円 242万円 242万円 182万円 60万円
3,500万円 282万円 282万円 182万円 100万円
4,000万円 323万円 310万円 182万円 141万円
5,000万円 393万円 318万円 182万円 211万円

借入2,000万円以下なら、住宅の区分による差はまったくありません。

借入が大きいほど区分の差が金額に表れます。住宅のグレードを上げるかどうかを控除額で判断するなら、自分の借入額がどのあたりかを先に見てください。

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自分の借入額と住宅の区分で、控除額を試算する

借入額・金利・返済期間・入居年を入れ、住宅ローン控除の区分を選ぶと、13年分の控除額と資産の推移への影響が出ます。控除が終わる13年目以降の家計まで同じ画面で確認でき、教育費や老後資金と並べて見られます。

みらいコンパスで試算する →先に家計コンパスで支出を整理する →

控除を使い切るには、それだけの所得税が必要です

ここが③の話です。控除は「納めた税金が戻ってくる」仕組みなので、納めていない分は戻りません。

年間控除限度額から住民税の上限9.75万円を引いた額が、最低限必要な所得税額になります。

住宅の種類 年間限度額 必要な所得税額
認定長期優良(子育て) 35.0万円 25.25万円
認定長期優良(一般) 31.5万円 21.75万円
ZEH水準(子育て) 31.5万円 21.75万円
ZEH水準(一般) 24.5万円 14.75万円
省エネ基準適合(子育て) 21.0万円 11.25万円
省エネ基準適合(一般) 14.0万円 4.25万円
グレードの高い住宅ほど、控除を使い切るのに高い所得税額が必要です。

自分の所得税額は、源泉徴収票の「源泉徴収税額」で確認できます。そこが21.75万円に届いていなければ、長期優良住宅を選んでも限度額いっぱいは使えません。

なお所得税額そのものは年収・扶養・各種控除で変わり、2025年・2026年の改正で基礎控除の仕組みも変わっています。この記事では年収からの推定値は置いていません。 源泉徴収票の実額で確認してください。

繰り上げ返済すると、控除はどうなるか

関連してよく調べられる点です。借入3,000万円で6年目に300万円を繰り上げ返済(期間短縮型)した場合の控除の変化です。

住宅の種類 繰上なし 繰上あり 控除の減少
認定長期優良 242万円 222万円 20.0万円
ZEH水準 242万円 222万円 20.0万円
省エネ基準適合 182万円 181万円 0.8万円
グレードの高い住宅ほど、繰り上げ返済で失う控除が大きくなります。

限度額に余裕があるぶん「残高 × 0.7%」が効いているので、残高を減らすと控除も減ります。逆に省エネ基準適合の一般世帯は限度額2,000万円で頭打ちなので、繰り上げてもほとんど減りません。

ただし控除が減ることと、繰り上げ返済が損なことは別です。 この条件(借入3,000万円・金利3.83%)での利息軽減は550.9万円で、控除の減少20万円を大きく上回ります。

繰り上げ返済そのものの損得は繰り上げ返済シミュレーションの記事で計算しています(そちらは控除の減少が最大になる借入2,000万円を前提にしているため、金額が本記事と異なります)。

繰り上げで返済期間が10年未満になると控除がすべて失われる点だけは注意してください。

2028年入居からは省エネ基準適合が対象外になります

もう一段の変更が決まっています。

令和10年(2028年)以降に入居する省エネ基準適合住宅は、原則として控除の対象外です。認定長期優良・低炭素・ZEH水準は据え置きなので、区分による差が「あるかないか」になります。

ただし経過措置があります。

令和9年(2027年)12月31日までに建築確認を受けた、または令和10年(2028年)6月30日までに 建築された省エネ基準適合住宅は、控除限度額14万円で10年間控除を受けられます。

13年ではなく10年です。入居の時期が2027年末から2028年にまたぐ場合は、建築確認の日付を確認してください。

崩れる条件

  • 金利は全期間一定、元利均等返済が前提です。変動金利なら残高の減り方が変わります
  • 中古住宅は別の限度額です。 2026-30年入居の中古は、認定長期優良・低炭素・ZEH水準が3,500万円・13年(子育て世帯4,500万円)に拡充されました。中古の省エネ基準適合は2,000万円・13年です
  • 所得税額を推定していません(上記の理由)。「必要な所得税額」は限度額からの逆算です
  • ペアローン・連帯債務は各人が別々に控除を受けます。 限度額も各人に適用されるため、本記事の単独債務の計算とは結果が変わります
  • 増改築・リフォームは別の制度です

みらいコンパスで自分の数字を入れる

  1. ライフイベントの「住居計画」で持ち家を選びます
  2. 借入額・金利・返済期間・入居年を入れます
  3. 住宅ローン控除の区分を選びます。新築は長期優良/低炭素/ZEH水準/省エネ基準適合/その他、中古は認定・低炭素・ZEH水準/省エネ基準適合/その他の3つに分かれています
  4. 13年分の控除額と、資産の推移への影響を確認します

3番がこの記事でいちばん結果を分けた項目です。 ただし借入額が小さいと区分を変えても結果が動きません。その場合は「区分で悩む必要がない」ことが分かった、と考えてください。

住宅ローン控除は13年で終わりますが、住宅ローンは35年続きます。控除が終わったあとの家計まで見ておくほうが、判断を誤りにくくなります。 教育費や老後資金も同じ画面に入れて確認できます。

アプリの数値を使うときの注意

  • 床面積40〜50㎡の住宅では、2026年以降の入居で子育て世帯の上乗せが使えませんが、アプリは床面積を持たないため上乗せ込みの金額が出ます

制度は毎年変わります。最終的な金額は国税庁の情報と源泉徴収票の実額で確認してください。

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